2018年1月13日土曜日

ラヴェル ボレロ











メロディとリズムが
互いの良さを引き立てあう

皆様お久しぶりです。ご無沙汰しておりました……。
そして今さらながらですが、明けましておめでとうございます。今年も何卒よろしくお願いいたします。

さて、新年の幕開けを飾るにふさわしい作品として、私はラヴェルのボレロをとりあげたいと思います!
ボレロとは元々3分の4拍子によるスペインの舞曲の一種で、一定のリズムが絶えず繰り返されるテーマは底知れぬエネルギーと興奮を与えてくれますね。

ラヴェルの着眼点の良さは、このビクともしない強靭なリズムの音型をバックに個性的で色彩豊かなメロディをつけたことです。まさにベストマッチと言ったらいいかもしれません……。メロディとリズムがお互いの良さを最大限に引き立てあっていることが実感できるのではないでしょうか!
フィナーレに向かって次第にめくるめく興奮と熱狂を与える音楽の構成は巧みで見事です。これは管弦楽の名手ラヴェルだからこそ成せる業と言えるかもしれません。



マルティノンの
しなやかで格調高い名演

ボレロは誰が振ってもある程度の演奏が約束される音楽です。これはボレロが作品として良く書けていることもありますが、どのようなパフォーマンスにも左右されない受容度の高さも挙げられるでしょう。そこがラヴェルの音楽の柔軟な感性のあかしとも言えるでしょう。

あえて挙げるならば、ジャン・マルティノンがパリ管弦楽団を振った録音(Warner Classics)がしなやかで色彩豊かな音色が素晴らしく、繊細な情感が根底に息づいている管弦楽の見事さと併せてベストかもしれません。フィナーレに向かって段々と曲が高揚し、興奮のるつぼと化していく様子が格調高い表現の中に生きています!



0 件のコメント: